53歳男性です。半年前に会社の早期退職募集に応募して退職しました。会社都合に伴う退職なので退職金は割増分があり、目先の金銭的不安はありません。

 

自分が早期退職で会社を追い出されて気付いたことがあります。それは自分に歳の近い女性社員の中に、自分より厳しい状況に立たされていることがあるという点です。

当然彼女たちもシニア層に近くなっているわけですが、実は同じ企業で社員として働いていても、勤続年数的な違いから会社からの扱われ方が違う場合があるのです。

今から15年ほど前でしょうか(正確な時期は覚えていません・・・)、私が務めていた会社でも非正規社員が何人か正社員に格上げされた時期がありました。

背景には政府がそういったことを推奨した(そうすれば助成金か何かがもらえたのか??)ためだと思いますが、そんな形で正社員になった女性は当時30~40歳の年齢が多く、しかも独身が多かったです。

独身なので将来を案じ、非正規よりは正社員の方が待遇がいいということで会社に促されて正社員になった女性も多かったようです。そんな彼女たちもそろそろシニアの年齢に差し掛かってきました。

ここで問題は、彼女たちは近年大手企業の多くが敢行している早期希望退職の対象から外れることが多い点です。その理由は、正社員としての勤続年数の少なさです。会社が早期希望退職を募る場合、割増退職金は勤続15年以上や20年以上でないと出ないケースが多いです。

なので非正規から正社員になった女性はシニア年齢になって仕事がきつかったり居心地が悪くても辞めるに辞められないのです。

ちなみに辞めてしまえば自己都合退職という扱いにされ、その後の失業保険給付などで大いに不利になります。また、私のような同世代の男性が割り増し退職金をもらって辞めていけば「なぜ私たちだけがとり残されるの?」とモチベーションも上がらないことでしょう。

 

会社としてもリストラしたくても早期退職の対象範囲に入らない人間は切りようがありません。なのでお互いが身動きが取れなくなるという悪循環になってしまうわけです。

世間一般では「シニア層の問題」と聞くと男性の問題かと思われがちですが、このような事例から女性にも厳しい現実が山積みという実態が見えてきます。

おすすめの記事