70代の男性で、妻と私の2人暮らしです。
私は、65歳で定年退職をするつもりでした。しかし、ありがたいことに、社長から定年後も働くように勧められ、給与は今の6割、休みを1週間に1日増やすという条件で、仕事を続けることができました。
65歳から再雇用された私は、会社からの給与と年金の受給もあり、とても恵まれた日々を過ごしていました。
ところが、3年ぐらい経ったころに「このまま仕事を続けていいのだろうか」と、疑問を覚えました。
私は会社の経理や人事などの重要な役目を担っていました。しかし、自分が在職し続けることで、「後輩の成長を抑えてはいないだろうか」「そろそろ身を引くときではないか」と、悩みました。
ようやく心の整理がつき、69歳の誕生月で退職しました。社長からは、まだ仕事を続けるように勧められましたが、自分の決心を貫きました。
退職後は、朝寝坊ができるし、自分の時間もたっぷりあり、時間に余裕が生まれました。
しばらくはよかったのですが、だんだん毎日が虚しく感じられてきたのです。生活にハリがないのです。
退職後の生活プランとして、「何かに挑戦したい」や「好きなことをやりたい」と思って退職したわけではないので、生活にハリがありませんでした。
私は、退職後の生活プランをしっかり考えなかったことを後悔しました。
生活にハリを感じたいと、現在は、クラウドソーシングで少しだけ仕事をいただきながら過ごしています。何らかの形で社会にかかわることで、自分が少しでも社会の役に立っていると実感できると、とてもやりがいがあります。
元気なうちは、今までの経験を生かせるような場所で工夫しながら働くことが、生きがいに繋がることだと確信しました。これからは、シニアならではの視点を仕事に活かして、毎日を過ごしていきたいと思っています。