69歳の男性です。大手建築事務所を定年で退職後、再就職やフリーランスを経て今に至ります。子供2人は既に独立して、夫婦だけの暮らしで基本的な生計は維持しています。ですが、生計補填を兼ね求職活動を行ってきました。

 

病気入院を経験したことがあり、通勤に便利な地域や、体力的に無理のない日・時間帯を念頭に、求職活動をしていました。できれば技術系キャリアが生かせる先を求職条件としてきましたが、この求職活動には次のような壁がありました。

1)年齢による壁—求人募集では表向き年齢制限を付されていなくても、実際は60歳代後半になると応募しても採用されないのが現実です。

2)地域の壁(または職種の壁)—居住地からは便利な地域であっても、自分のキャリアを活かせるような職種はほとんど見つかりません。

3)働き方による壁—働き方についても体力や都合にマッチした選択肢は少ない現実があります。

4)デジタル社会による壁—近年はインターネット求人が主流で、自ずと対応できる応募者が採用されます。また仕事ではデジタル対応技術が求められています。それら技術の進展は驚くべき速さで、自分の場合と同様に、シニアの求職活動において人によっては大きな壁になっているのではと想像できます。

世間で言われる「人手不足」は、シニアの世代が求めたい求職先とは必ずしも一致しないようです。むしろ人手不足のはずなのに、逆に活躍できる環境が狭められていると感じます。

 

自分の場合は生計の補填を目的とした求職活動でしたが、シニアとしてしっかりと仕事を求めようとする場合、前もって検討しておいて、働く環境へ準備することが大切であることを強く伝えたいと思います。

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