54歳の男性です。1年前に30年間務めた会社を早期退職し、現在はフリーランスとして細々と生活しています。妻と子供がいますが、子供はすでに独立。なので経済的なひっ迫は今のところないですが、先の自分がどうなるかが自分でも不安に思いながら日々を生きています。

 

多くのサラリーマンは現役で多忙な日々を送っている時期に、「退職後はゆっくり自分の時間を楽しみたい」と憧れているものですね。ただ、実際に退職してみると自分が思っていたのと違う現実が待っていた、と感じるシニア層が多いのが実は実態なのです(ちなみに私は退職後に強くこれをやりたいと思っていた趣味があり、大丈夫でしたが・・・)。

現在、一般的にシニア層と呼ばれる世代が会社に入社したのは昭和の終わりから平成の初期(1980年代~1990年代前半)の頃で、まだ昭和の考えが社会に根強く残っている時代でした。

この時代、サラリーマンは何よりも仕事第一で、趣味に没頭する社員などは色眼鏡で見られたものです。また休日が接待ゴルフで潰れることもありましたし、趣味を楽しむために有休を取るのもコソコソとしなければならないという風潮の時代でしたので、趣味を深く追求したことがない方も今のシニアには多いのです。

さて、このようなシニアが退職し、「これからは自分の時間を楽しむぞ!」と思っても、そもそもまず何をしていいか分かりません。サラリーマン時代に同僚や部下と休日の前の日に飲みに行くようなことを趣味にしていたような方ですと、休日は2日酔いで昼間まで寝ていたなんてこともザラだったと思います。

昨今は退職したシニアの現実が雑誌の記事になっていたりユーチューブ動画にアップされていたりしますが、暇を持て余している彼らの実態を知ると悲しくなります。改めて「自分には没頭出来る趣味があってよかった」と思いますが、なければ彼らと同じ道を歩んでいたと思うとゾッとします。

 

市民図書館で時間を潰す、公園のベンチでうたた寝をする、平日にAMからカフェに長時間居座る・・・など、退屈そうな姿が手に取るように分かります。さて、今まで会社のため、日本のため、家族のために頑張ってきた退職後のシニアをこのまま放置しておいていいのでしょうか?そもそも、彼らを会社から退職で放り出す前にその企業として彼らに何か教えておくことなどはなかったのでしょうか?

いろいろなことを考えてしまいます。

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