69歳の男性です。大手建築事務所を定年退職し、その後は、再就職やフリーランスをして今に至ります。子供2人は既に独立して、夫婦で暮らしています。生計補填の求職活動のほか、地域のボランティア活動にも参加しています。
私は現在、「シニア」と呼ばれる世代です。定年退職するまでに、仕事で知り合ったほかの世代の若い友人達がいます。一緒に登山や釣りなどに出かけたこともあり、今でも時々交流をしています。
また、定年退職後に始めた仕事で知り合った、自分よりも高齢な人とも、交流を続けています。
「シニア」という用語は、必ずしも特定の世代を指すものではなく、本来は「年長者」とか「上級者」などを意味するものとされています。
しかしながら、現実では「シニア」に対して「現役を卒業した高齢者」というイメージがあります。
こうしたイメージに対して、シニアの中には、一般社会から疎外されている感覚を持つ人や、まだまだ「先輩意識」を持っていたいという人もいます。
また、自分よりも高齢な世代に対しては、まだまだ一定の距離意識もあったりするなど、シニア世代の多様で複雑な胸中が推し測れます。
そうした中で、若い世代の人たちに対しては、仕事や私的な場面での交流を通して、これまでの経験や現状の思いを伝えていくことが期待されています。
それに加えて、体力や能力的にまだまだ元気なシニアには、世代が比較的近い後期高齢者の介護への貢献も、期待されています。
これらは自らの「生きがい」を作る活動にもなり得るものです。
このように考えると、シニア世代はまだまだ社会の主役として、活躍することができます。シニア世代の人は、そのことを強く自覚する必要があると感じています。
ほかの世代との交流は、間違いなくシニア自身の生活において、より一層いきいきするものになると思います。