55歳で先月31年間勤務した会社を、早期退職しました。辞めてまだ日は浅いですが、今後の人生設計が出来ずに途方に暮れています。

 

私が31年働いていた会社は、昭和の古い体質が残っていました。そのため、以前は多くの社員が定年まで勤めあげていて、私もそれが普通だと思っていました。しかし、5年前に社長が変わって以降、方向性が変わりました。

その社長が就任して以降、毎年のようにリストラが敢行されるようになったのです。

従って、和気あいあいと仕事をしていた社内の雰囲気も徐々に悪くなり、私も55歳で手を挙げて、早期退職の決断をせざるを得ない状況に追い込まれました。

ちなみに、私のような辞め方になったシニア層の方は多いと思います。自分ではまだ働きたいのに、社内の窮屈さに耐えられなくて、仕方なく手を挙げるというパターンです。

さて、退職後私は再就職先をいろいろと探しました。しかし、希望の職種や収入を得られそうな求人はほぼ皆無で、私はいまだに失業中です。

そんな状況の中、ふと思ったのが「一億総活躍社会」という政府の政策です。

その政策について、「サラリーマンが不本意な思いを持ったまま辞め、その後どうやって活躍の場を見つけろというのか?」と憤慨したくなりました。

もし、仮にそれを「自分で見つけろ」と言うならば、それは、長年会社のために働いてきたシニアにはあまりにも酷な話です。

また、「収入のためにやりたくない仕事に就いて活躍して下さい」ということならば、それは奴隷を扱うのと変わりません。

長年サラリーマンとして頑張ってきたシニアを使い捨て、その後も「収入が不安ならば、奴隷のように働け」というのが、今の日本の現実です。

そのため、政府が掲げる政策の「一億総活躍社会」というフレーズに非常に違和感を感じます。

現在のシニア層が入社した頃(30年ほど前)は、一度入った会社に定年まで勤めるのが美徳とされた時代でした。

しかし、昨今はその世代(50代)のシニアサラリーマンの多くが、自分の意に介さない早期退職に追い込まれる事態が続出しています。

 

これにつき、早急に政府はセカンドキャリアのモデルケースを提示することが必要だと思いました。この状況を放置すると、早期退職後に途方に暮れるシニア層の数はどんどん増えるでしょう。

酷い場合には、生きる望みを失って自殺者も出てしまう危険をはらんでいると、警告せざるを得ません。

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