70代の男性です。現在、閑静な住宅地に妻と二人で暮らしています。娘が二人いますが、他県に嫁いでいます。以前は何もない地域でしたが、都会のミニカントリーというキャッチコピーが、この地域にはあるらしいです。
都会では家は持てないけど、ミニカントリーなら夢の一戸建てが持てる!というチラシをよく見かけます。そのせいか、気がつけば新しい家が増え、若い人も増えてきました。
人が増えてきた影響なのか、スーパーやコンビニエンスストア、病院などの数も増えました。バスの本数も増えて住みやすい環境になりました。
この地域は、以前は車が無いと不便でした。子どもが熱を出したら病院まで車を出さなければいけません。バスの本数が少ないので、駅までは自転車です。雨が降ったら駅まで車で送迎です。そんな環境でずっと生活してきました。
私の年齢は70歳を超えました。テレビのニュースで高齢者ドライバーの自動車事故が報道されるたびに、ひやひやします。運転者が私と同じ年齢だと、明日は我が身かもしれないと思ってしまいます。
自分では今のところ運転に不安はないし、まだまだ免許返納には無縁だと思っています。でもニュースを見ると、自分と同じ年代のドライバーの事故が目立つような気がします。
みなさん、気をつけて運転していると思います。それでも事故に遭ってしまうのは高齢者だからでしょうか?
娘たちに「そろそろ免許を返納したらどう?」と会うたびに言われます。「車がなかったら困るだろ!」と以前なら言えましたが、近年この町はとても住みやすい街に生まれ変わったので、それも言えません。
「免許証を返納したら身分を証明するものがなくて不便だ」と言っていましたが、「運転経歴証明書」といって免許返納後に身分証明書として使えるものを申請できるそうです。
また、マイナンバーカードも身分証明書になるほど普及してきました。もう、免許を返納しない理由がありません。
免許を返納するということは、それだけ自分が老いてきたことを認めることになるような気がします。自分のことを若いとは思っていませんが、運転ができないほど老いてもいない、というプライドなのかもしれません。
最近娘たちは孫を使って運転免許の返納を迫ってきます。「じいちゃん、無理しないでいいんだよ」「のんびり電車で旅行するのも楽しいよ」「テレビのニュースを見るたびにじいちゃんだったらどうしよう・・・って不安になるよ」と孫に言われたら、私も考え直してしまうこの頃です。
妻からは「何かあってからでは遅いから、そろそろいいんじゃないの?」と諭されています。幸い、車がなくても便利な街に住んでいます。そろそろ私も年貢の納め時かもしれません。